先輩起業家の声

母娘三代の店にするために67歳でレストランを起業

レストランカフェHidamari

レストラン・カフェ

どんなお店ですか

「レストランカフェHidamari」は、地元産の新鮮な野菜や、信州サーモンやおたり野豚といった地域の名産をたっぷり使った手づくり料理のお店です。料理はもちろん、パンやケーキも自家製です。日替わりランチは毎日違うメニューにしているので、毎日のように来ていただいている方もいらっしゃるんですよ。
野菜は主に大町のアルプス八幡農園さんの無農薬野菜を使っています。農薬不使用、化学肥料不使用で育てた野菜はやっぱりいい味がでるんです。昼でも夜でもゆったりとくつろげる空間で食事ができて、身体も気持ちも癒される。そんなお店を目指しています。

なぜ大町市で起業したのですか

職業柄いろいろな地域に1か月くらい滞在することが多かったんです。ホテルの本部レストラン部門で働いていたので、例えば新しくホテルができる場合、調理のオープニングスタッフとして現地に滞在して、現場スタッフが調理のオペレーションができるようになるように育てるんです。そんな生活でしたので、故郷の大町に帰ってくるとやっぱり落ち着くんです。大町は自然の大きさというのでしょうか、自然の力が強いんです。風の音、鳥の声、目の前には北アルプスの雄姿と広い空。ゆっくりくつろいで食事ができる店にしたいと考えていたので、大町がぴったりでした。
ただ、気に入った空き物件がなかったので新築で建てたんです。確かに納得のいく店にはなりましたが、新築だと始めてからが資金的にちょっと大変ですね。

67歳で人生初の起業

それまでの仕事を定年退職してからでしたので、人生初の起業は私が67歳のときなんです。それまでずっと調理に携わっていたのでお客さんに食事を出すことがない生活は何か物足りなかったというのもありますし、何より、私と娘と孫、母娘三代でやっていく店を作りたかったんです。今は、私が調理担当、孫はデザート担当、娘は両方担当という形でやっています。そうやって徐々に全員が全部ができるようになればと思っています。レストランカフェHidamariは、これからうちの「家業」になっていくんです。

(写真)ランチの人気メニュー「手ごねハンバーグプレート」

これから起業を考えている方へ

まず、大町は都会ではないということは考慮しないといけないと思います。都会と比べれば、ショッピングするにしてもお店で買えるものはとても限られています。でも、都会には同業者、つまり自分の店と比較される店もいっぱいあるということです。その点では、大町の方がなにか新しいことを始めたときに目立ちやすいんです。差別化するのが都会ほど大変じゃない。
それと、大町は人の横のつながりが強いまちなので、なるべくいろいろなところに顔を出したほうが何かとスムーズにいくと思います。