ヒト・モノ・コトが集結する大町駅前の不思議オフィス
LODEC はどんな仕事をしているんですか
LODEC の活動は多岐にわたっていますが、一言でいえば「地域と人をつなぐ業務全般」です。小谷村にある「古民家ゲストハウス梢乃雪」、大町市中綱集落の「ゲストハウスカナメ」の2軒のゲストハウスのほか、この事務所の隣の棟は「シェアハウス metone」として運営しています。それ以外にも、小さなサイズなので通常ルートの出荷には適さないリンゴをPRする「バイトサイズアップル」プロジェクト、2017年開催の芸術祭「食とアートの回廊2017」の企画運営、白馬国際トレイルランニングの事務局などなど、大町市周辺で行われているさまざまなことにかかわっているんです。
そのほか、サイトの作成から庭木の剪定まで、メンバーそれぞれがいろいろな仕事をして大町市で生計を立てています。僕自身はLODEC の代表ですけれど、自称「ど田舎ライフプランナー」という謎の肩書での活動がメインですね(笑)。
どんなきっかけでそういう形態に?
すべて「ご縁」としかいいようがないのですが、LODECのキーワードは、「田舎に“来る”“棲む”“働く”を、創る。」なんです。まず大町市に人がやって来るきっかけとなる事業があり、その次が一時的にでもそこに住めるようになる事業、そして、大町で就業なり起業なりして根を張って暮らしていく手助けをする事業。これらを通して、大町をはじめ、小谷村、白馬村といった北アルプスの山麓地域を面白くしていこうということです。それをわが身で実践しているのがLODECです。だからメンバーには大町市に移住してきた人も多いですよ。
大町市の魅力とは
大町市にはまず雄大で美しい自然がありますし、黒部ダムなどの観光地への入り口として多くの観光客が訪れるという立地上の魅力もあります。そして、駅前の市街地にひととおりの公共施設や飲食店がそろっているという暮らしやすさもあります。
よく大町には人がいないなどといっているのを聞きますけど、僕にとってはこんなに魅力的な場所はないですよ。地域起業を考えている人で、大町での起業が難しいなら、他の地域ではより難しいと思います。
起業に際して苦労したこと
やっぱり資金面では苦労しましたが、補助金をもらったとしても一時的なものじゃないですか。もちろんお金をいただければうれしいですけれど、それに頼っていると、長く続く事業、つまり大町に根を張って暮らしていくのは難しいですよね。それよりも、僕たちを含む個人や企業などの民間と行政がもっと協働できる仕組みがあれば、息の長いサポートになると思います。そっちのほうが町は面白くなりますし。
大町は人口が少ないから仕事は少ないと思っている人も多いと思いますけど、実は仕事はいくらでもあります。求人みたいな形では少ないかもしれませんが、目に見えない仕事、潜在的な需要というものは多いんです。みなさんも一緒になって、どんどんやっていきましょう!