お客様や家族ともっと向き合うための起業
なぜ大町市で起業したのですか
ここで起業する前は中野市にある全国チェーンの美容室で店長をしていました。そこは母体が大きな会社だったのでどうしても日々数字に追われてしまい、お客様としっかり向かい合ってスタイリングすることができませんでした。それが不本意だったことに加え、私たちには小学校1年生と幼稚園の娘がいるのですが、毎日帰る時間も遅くて家族と過ごす時間があまり持てなかったんです。
それで、しっかりとお客様と向き合えて、家族との時間も持てる勤務スタイルを模索するなかで、妻の実家である大町市での起業にたどりつきました。今は店舗のすぐ奥が住居なので、子育てしながらでも何かと便利なことが多いです。それに、空気がきれいで自然に囲まれた大町は子育てには最高の環境だと思いますよ。
どんなお店ですか
店名の「oHaNa」はハワイの言葉で「家族」という意味です。老若男女、誰でも気軽に来てくれるアットホームな美容室を目指しています。美容室は緊張するから入りにくいという方も多いので、外からはあまり中が見えないように工夫をしました。
起業に際して苦労したこと
開業してすぐにお客さんが来てくれるかということが心配でした。以前勤めていた美容室のときからのお客さんもいくらかはいたのですが、ほとんどゼロからのスタートだったので、やはり苦労をしました。
そんなとき、商工会議所の青年部に入ったことが一つの転機になりました。青年部の活動を通じて人間関係が広がるということももちろんですが、同世代の人たちが「大町を盛り上げたい」「もっとよくしたい」と頑張っているのを見ると、とても励みになりました。
もう一つ苦労したことといえば、開業資金です。これから起業を考えている方にとっては、行政や銀行から資金面でのサポートがあるとうれしいと思います。
これからの夢
自分のお店のことはもちろんですが、大町の若い世代が地元を盛り上げようと頑張っているので、その力にもなっていきたいです。土日はお店が忙しいので両立するのはなかなか大変ですが、地域の行事などにもできるだけ積極的に参加しています。
これから起業を考えている方へ
起業して事業を軌道に乗せるためには、待っているだけではダメ。特に新しい土地で起業する場合は、積極的に人間関係を広げる努力が大切です。人間関係が広がればそれに伴っていろいろなことが広がっていくものです。考えすぎて動けないよりも、とにかく自分からいろいろなところに飛び込んでみましょう。