子どもと身近に過ごすには店舗兼住居がいちばんです
どんなお店ですか
もともと大町市内で「はらぺこカフェ」というイタリアンカフェを4年ほど営業していたんですが、その間に結婚して子どもが生まれたんです。店は幹線道路沿いだったので交通量も多いですし、窓からの景観もあまりよくありませんでした。子どもともっとゆっくり過ごしたいという思いがあったので、店舗兼住宅での営業にチェンジすることにしました。それがこの「カフェエントツ」です。
生パスタ、ピザ、ケーキ中心のメニューはそれほど変えていませんが、小上がりの席を作るなど子ども連れでも安心して来れる店になるよう心がけました。
起業に際して苦労したこと
最初に「はらぺこカフェ」を起業したときはわからないことだらけでした。とっかかりもつかない状態でしたので、まず商工会議所に相談に行き、いろいろとアドバイスしてもらったんです。それでやるべきことがわかったので、あとは自分でも調べられるようになりました。
あと、商工会議所の斡旋で運転資金の助成金をいただきましたが、いちばん物入りな開業前に利用できる助成金はあまりないんです。開業前に利用できる助成金がもっと充実していれば助かる人は多いと思います。
大町で起業するということ
大町市は比較的、年配の人が多いまちだといえます。都心なら、例えば20代の女性をターゲットにしたり、サラリーマンのランチに特化した店にすることも可能でしょう。でも大町で飲食店をやるなら、客層や年齢層を絞った店づくりは難しいのではないでしょうか。老若男女問わず幅広い人に来ていただける店にすることが大事だと思います。
これから起業を考えている方へ
最初に「はらぺこカフェ」を起業したときは28歳だったので勢いがあったというか、「やりたいことだからやるしかない」みたいな気持ちだったんですけど、今回はかなり慎重に準備しました。もし起業を考えているなら、最初から大きくやろうとは思わず、できるだけ小規模に始めた方がいいと思います。やる気は大事ですが、店というものはどうしても思い通りにはいかない部分がでてくるものなので、自分のできる範囲から始めて、徐々に微調整していく方が失敗しにくいんじゃないでしょうか。